今週読んだ本


日本警察と裏金―底なしの腐敗 (講談社文庫)

日本警察と裏金―底なしの腐敗 (講談社文庫)

 「裏金」と聞いただけで脊髄反射はしませんが、それは裏金が、捜査目的に必要不可欠だけどちょっと気まずいことに支出される限りのことでありまして、日本の警察組織全体に蔓延していた、幹部が手下を使って作った裏金で単純に私服を肥している状況は、セコく生きて下さいとしか言い様がありません。


 それ以上に印象に残ったのが、報道した記者や内部告発者に対する手段を選ばない嫌がらせ、恫喝のたぐい。そういった警察を恐れ、また情報源として依存するがために裏金問題を追求しようとしない全国紙を尻目に、警察の膿を出し尽くそうと奮闘するいくつかの地方紙の戦いの模様が収録されています。


 ちなみに我が香川県でも警察の裏金問題はありましたが、なんせ香川県の県紙は社主が息子を現役衆議院議員に持つ元参議院議員、紙面広告の1/3はパチンコホール、紙面は共同通信の配信記事も読めるタウン情報誌といった感じのあほ新聞ですので、裏金問題は当然のごとく穏便に収束しました。わたしはもっぱら高松競輪と観音寺競輪の売り上げをチェックするために読んでいます。
S級1班

 

ラテンアメリカ楽器紀行 (historia)

ラテンアメリカ楽器紀行 (historia)

 中南米音楽は土着の音楽にヨーロッパのキリスト教音楽やアフリカ音楽がミックスされた非常に多様で豊潤なものですが、そこで使われる多様な楽器のルーツを探ることで歴史と音楽の関係を分かりやすく解説しています。薄いブックレットですが、中南米音楽に興味がある方には必読です。
S級2班