デジタルデバイドの最も著しい世界


 初手から余談ですけど、この週末にですね、近所の私立大学で、西原理恵子岩井志麻子中瀬ゆかりの鼎談というお好きな人にはたまらないイベントが予定されています。サイバラを人生の師と仰ぐわたしは整理券希望の葉書を出しまくったわけなんですけど、どうも千葉記念の車券のごとくことごとく外れたみたいです。田舎だし400人もキャパあるし楽勝だと思ったんですけど、大変がっくり。あああ。


 鼎談参加者の中瀬ゆかりは競輪打ち作家白川道の嫁としても有名ですが、経済産業省産業構造審議会車両競技分科会車両競技活性化小委員会の委員でもあります。そういえば白川道の競輪エッセイ集でも毎回いっしょに競輪場に出かけてましたしね。→捲り眩られ降り振られ


 その経済産(中略)員会の今年度第一回の会合が9月末に開かれたようで、経済産業省のサイトに議事要旨(参照)と資料(参照)がアップされていました。


 議事要旨のほうは毎度のことですけど特に見るべきところはありません。しかし資料のほうは膨大なのでその本論部分は今日のところは後回しにして、資料6(参照)だけ採り上げたいと思います。


 かいつまんで言うと、「競輪・オートレース事業活性化プラン」(参照)をもっと客に周知しますよということなんですけど、その方法として 

競輪のポータルサイト(KEIRIN.JP)等で広く周知を図る

とあります。


 「等」とありますのでもちろんほかの手段も考えているんでしょうけど、まずは現場に掲示したり小冊子を作成するのが先にあるべきではないでしょうか。ひょっとしてポータルサイトという言葉に酔ってません?競輪客の平均年齢は50代半ばです。多くは60代以上のウェブにもケータイサイトにも縁のない世代です。その主力にちゃんと周知しないのはやる意味がない。他項目に渡る大改革ですから、物理メディアで伝えるのにコストが掛かるのは分かります。しかし、この業界が世代的にインターネットと親和性が低い層に支えられていることを忘れてはいけません。もし告知がウェブのみでなされるとしたら、敬老会の案内を村のサイトだけに掲載するようなナンセンスさを感じます。

 
 それにプランができて半年以上経つんですから、なんでもっと早く自慢のポータルサイトに載せないんでしょうか。このプランが競輪客が見るわけもない経済産業省のサイトにひっそりアップされた際、同時にパブリックコメントも募集されましたけど、客の意見なんてほとんど集まりませんでしたよ。本当に意見を募るつもりがあるのでしょうか。一部の競輪場ではファンクラブ会員への意見聴取があったようですが、ファンクラブ会員が全体の意見を代弁しているわけでもないでしょう。中途半端な周知ならやる意味がない。経産省車両課も日自振も全輪のトップもみんな車券なんか買ったことのないようなおりこうさんなんですから、客の話なんか聞かないでてめえの頭でなんとかしてみてください。