優しい男

 2年ぶり1年ぶりにてってー師匠と競輪打ちました。午前中に高松競輪場に入って、わたしはまず先に銀行へ電投の弾を入れに。その間に師匠がよい席を取ってくれて、おかげでゆっくりとあーでもないこーでもないと競輪予想談義を楽しめました。ヤラレてもこれだけ楽しかった競輪は久しぶりだなあ。師匠は論理的競輪予想の面白さをわたしに教えてくれた恩師なので、予想方法のベクトルはよく似ています。その中で推理を戦わせたり、すり合わせてブラッシュアップしたりする作業が実に楽しい。ペアプログラミングのようなものでしょうか。師匠、遠いところをありがとうございました。まあ師匠のメインは昨日の丸亀のあの方だったんですけどね(笑)。

 15時半のフェリーでお帰りになる師匠を港にお送りして、準決勝Aを今度は一人で勝負。弟子が一人で勝てば師匠も喜んでくれるというもんです。というわけで気合を入れて予想したんですが、10Rはウラ。

 11Rは、大西がいわゆる魅せるレースで中四国二段駆けになった場合のズブズブからの三連単をまず本線に。そして、大西が地元の責任感で優出を狙いに行く競争、すなわち矢口と叩き合うと見せかけて中段に入り、得意のダッシュを効かせた捲りで出切れば、石丸をドカしているであろう手島との裏表の二本立て。

 しかして大西は矢口の牽制をかいくぐり、気持ちのよい打鐘カマシ。二段駆けモードです。大西は実は昨日勝った2次予選Aのホームで石丸に中段入れてもらってたんですよね。しかし石丸は駆ける大西をかばってかなかなか出て行かず、車間もそれほど切らず、出て行ったのはようやく2センター。これでは後続に飲み込まれてしまいます。

 捲り屋なのにときに岡山の先頭で鉄砲玉を務める石丸の優しさが裏目に出た形となりました。しかし大西の心意気を組んで出て行くのが競輪選手に求められる本当の優しさなのではないか。言うならば、味方のために犠牲となり瀕死の重傷を負った仲間を苦しめないために、あえて自らトドメを刺すような…。軍隊モノとかハードボイルドモノでよくあるじゃないですか。そんなことを考えながら帰路についたのですが、決勝戦の予想はまた明日午前にでも。