ばくちと行動経済学
先週の日曜のことなのでもうたいがい旧聞に属することなのですが、日経新聞に宝くじやサッカーくじの高額くじがなぜ堅調なのかという特集記事が載っていました。
宝くじは、リーマンショックが世界を襲い、公営ばくちをはじめとするレジャー産業も大いにヤラレた昨年度でも前年度比0.2%の微減に踏みとどまっています(参照)。サッカーくじにいたってはなんと41%増。オートレースに迫らんとする897億円を売り上げています。
ちなみにこの記事に競輪くじのことは載っていません。高額くじの人気のなぞを検証する企画なので華麗にスルーされたもようです。ひょっとしたら記者に知られてないだけかもしれませんが…。
ここまではありがちな記事なのですが(先日もありましたね)、この記事では宝くじやサッカーくじの控除率が非常に高いことを採り上げ、それでもなお人気なのはなぜなのかと、論を進めます。
で、どこに答えを求めたかと言いますと、行動経済学に詳しい学者2人に取材し、解説を加えてもらっています。この辺が日経ですね。
最近流行りの行動経済学ですが、端的に言いますと旧来の経済学が想定していた合理的経済人に疑いの目を向け、人間の不合理な行動をクローズアップして、それを類型化しようという学問です。って、わたしも以前図書館で借りてこれ↓読んだだけなので細かい類型などあんまり覚えてないのですが。
- 作者: 友野典男
- 出版社/メーカー: 光文社
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しかし確かに、控除率が数十%に及ぶばくちやくじにお金を突っ込むのはまさに不合理な行動です。上の本を読むときにその視点がなかったのが情けない。読みたい類書はまだまだあるので、それらを読む際にはばくち打ちとして、読んでみたいと思っています。競輪やってるとときどき、なんでこんなオッヅになるの?と思うことがありますが、そういう現象を行動経済学で説明できるかもしれませんし、オッヅの理由を分析できれば回収率アップにも…と助べえなことも考えたりして。
とりあえず次に読みたいのは↓
- 作者: マッテオ・モッテルリーニ,泉典子
- 出版社/メーカー: 紀伊國屋書店
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予想どおりに不合理―行動経済学が明かす「あなたがそれを選ぶわけ」
- 作者: ダンアリエリー,Dan Ariely,熊谷淳子
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/11/21
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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- 作者: リチャード・セイラー,キャス・サンスティーン,遠藤真美
- 出版社/メーカー: 日経BP社
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施行者サイドにとっても、客の不合理な行動を読み解くことによって売り上げアップに繋げるヒントが得られるかもしれませんね。
というわけでアサマシエントリを終わります。