中野さんもついつい

チームスプリントの快走は素晴らしかった。「金を捨てて名誉を取った」と賞賛されるのも、多少異論はあるものの、宣伝効果も含めて、いいとしよう。しかし、結局個人種目は、1000mTT回避、スプリント棄権、ケイリン惨敗の結果に終わった。ケイリンの中継の中で、解説の中野浩一がチームスプリント偏重、個人種目軽視の日本チームをやんわりと批判していた。
団体種目でメダル獲得したのを日本的な「和」の結果と捉えるのは短絡的に過ぎる。単に、長塚智広の天才的なゼロ発進能力を活かせる競技が、たまたま団体競技のチームスプリントしかなかったというだけなのだ。次回北京五輪までのテーマは、長塚におんぶにだっこのナショナルチームを、個人個人が世界で通用する選手の集団に変身させることにある。