経産省裏金 口座残高、3700万円

経済産業省の裏金問題を調べていた外部調査委員会(委員長・手塚一男元第二東京弁護士会副会長)は二十六日、調査報告書をまとめ、中川昭一経産相に提出した。

 株取引への私的な流用が発覚した中富泰三・前企画室長=諭旨免職=から約二千万円の裏金を引き継いだ佐味祐介・現企画室長が事実関係を上司に報告せず、一部資金を一時的に私的流用していたことが新たに判明。報告書は「国家公務員として極めて不適切」と指摘した。

 また外郭団体の財団法人「産業研究所」(東京)による研究費の残余金で企画室が管理していた口座残高は三千百万円あったが、新たに五口座・五百八十万円の残余金が発覚。企画室による裏金の残高は計約三千七百万円に上ることも分かった。

 調査委員会は、同研究所のずさんな経理処理を指摘する一方、経産省の組織的な裏金づくりについては「事実を認められなかった」と総括。関係書類の紛失や聞き取り調査の限界もあり、不明朗な資金管理の全容解明には程遠い内容となった。


 案の定、問題の根本的部分はうやむやのまま終わりそうな気配です。結果報告の時期も、選挙報道に埋没しそうで悪い。この報告に怒りを覚えて独自に問題を追及する気骨のあるマスコミの登場に期待したいですけどねえ。