今週読んだ本

ノモンハンの夏 (文春文庫)

ノモンハンの夏 (文春文庫)

 隣町にノモンハンの生き残りの凄腕の按摩師がいるという話を知人から聞いて、そういえばノモンハン事件についてちゃんと読んだことないなと思い手に取りました。当時の世界情勢の中でのこの事件の意味合いにも多く頁が割かれていて、それだけに日本軍の戦術・戦略両面での杜撰さがよく分かります。
S級1班


あの戦争は何だったのか: 大人のための歴史教科書 (新潮新書)

あの戦争は何だったのか: 大人のための歴史教科書 (新潮新書)

 保阪正康を読むのは久々。大平洋戦史のよい入り口本だけどそれ以上でもそれ以下でもないような。「教科書」なんだからそれでいいのか。新書というフォーマットもあってよく読まれているようですが、入り口に過ぎないのだから、ブックガイドでもつけたらよかったのに。
A級1班


オタク市場の研究

オタク市場の研究

 様々なジャンルに存在するオタクの消費行動を徹底的に研究して、新たなマーケティング・フレームまで提唱しています。この理論を競輪に当てはめてエントリを1つでっちあげるつもりだったのですが、公営競技オタクは通常のオタクと消費行動がそもそも異なる*1のでネタエントリにしかならないと思い、やめました。


 ただ、補助フレームとして挙げられていた「聖地」「イベント」「伝説」は競輪マーケティングにも有効かもしれません。例えば競輪における聖地はGPのメイン開催地である立川だと思うのですが、GP開催地の流動化が進んで聖地の価値が相対的に下がっている昨今の状況はマーケティング的にはよろしくないと言えましょう。そんなわけで、打つ手打つ手がみな失敗している日自振や施行者の皆様には視点を変えるという意味で一読の価値がある本だと思います。純粋に読み物としても楽しめます。
S級2班

*1:中央競馬に顕著ですが、オタクだからといって大量に馬券を買うとは限らないわけです。中央競馬の場合は市場の大きさもあって書籍やゲームなど他の消費スタイルが用意されているという面も大きいですが。