競輪事業の民間委託検討へ 大津市・車券販売や企画業務対象に

 大津市目片信市長は28日の2月定例市議会の代表質問で、本年度に約6億円の累積赤字が見込まれる大津びわこ競輪事業について、民間委託を検討していく方針を明らかにした。車券の発売や払い戻し業務のほか、競輪を広くPRするための企画業務などの委託を視野に、来年度中に一定の方向を示すという。

 競輪事業は車券の売り上げが伸び悩み、本年度の事業収入の見通しは約220億円で、当初予算に比べて約60億円少ない。特に、昨年6月に開催した主力の特別競輪「高松宮記念杯」の売り上げが前年より約20億円減少したのが響き、昨年度からの累積赤字は約6億円に達すると見込まれている。

 一般会計への繰り入れが競輪事業の主な目的だが、ここ数年、繰り入れはゼロの状態が続いており、このまま赤字が続けば、存続を問う声が強まる可能性が高い。

 厳しい経営状況を踏まえ、目片市長は答弁で「競輪事業の効率化のために、事業を民間へ幅広く委託していくことを検討していく」と述べた。

 民間委託については、昨年11月に市庁内に設置した競輪事業経営改善検討委員会で協議することになる。車券の発売や払い戻しなどの業務を民間団体に委託することで職員数を削減したり、これまで市競輪事務所が行ってきた事業PRのための企画立案を民間に任せることなどを検討していく方針。


 経済産業省がまとめた改革案(参照)では、施行者に対して来年度中に民間への包括業務委託についての判断を行うように求めていますが、この大津市の案は包括委託ではないのですね。それはともかく、民間委託への流れは確実に大きくなってますね。これについては思うところがあるので明日か明後日にでも。