先週読んだ本


 ここ1ヶ月ほど、読書の時間が入浴中と寝る前に限られてしまっています。悲しい。風呂本と寝床本を昨日同時に読了。


一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫)

一下級将校の見た帝国陸軍 (文春文庫)


 司馬遼太郎と並んで一部の人達に都合のいいところだけ引用される昭和の文化人といえば山本七平ですが、ブックオフ100円コーナーで未読のものを2冊拾いました。


 こちらはフィリピン戦線従軍記。負けが込んでゆくなかでどんどん不可解な行動に走る帝国陸軍を冷徹なまなざしで分析しています。以前読んだの(ISBN:4047041572)とかぶる部分も多いですが、より体験的な文章で面白くも情けなくなるお話です。日本が負けたら陸軍もおしまいなのは当たり前なのに自らを残すために日本国を犠牲にしようとした帝国陸軍の姿には日競選をちょっと連想しました。
S級1班


日本人と「日本病」について (文春文庫)

日本人と「日本病」について (文春文庫)


 山本"空気"七平と岸田"唯幻"秀が言いたい放題の対談集。規範無き日本人と日本社会について、主に山本は宗教から、岸田は例によって精神分析からあーだこーだ言っています。好きなテーマではあるのですが、この一冊だけで考えると放言だなあという感じもしないでもない。両者の著作を複数読めば納得できると思うのですが、岸田秀は10年前に一冊読んだだけなのでまた今度読んでみよう。
S級2班