国、37日開催を承認−観音寺競輪改善計画

観音寺競輪の収支健全化策として、開催日数を大幅に削減する方針を打ち出していた観音寺市は18日、国に提出していた収支改善計画が承認されたことを明らかにした。計画は本年度から5年間、年間37日開催にすることで、車券売り上げ収支の黒字転換を図るのが柱。加えて納付義務がある日本自転車振興会への交付金を一部延納し、累積赤字や市債など全債務約17億3000万円を解消する。全国47競輪場のうち、開催日数を削減するのは初めて。

 
 これだけ大胆な収支改善計画を承認したということは、経済産業省は日自振を通じた利権よりも競輪場の存続を優先させたということでしょうか。特殊法人改革で競輪利権も旨みが減りましたし、競輪を潰してしまうよりはまったりとでも存続させようという意向ではないかとわたしは考えています。ともかくこれでホームバンク喪失3場目はなんとか免れそうです。観音寺市の詳細な収支改善計画はこちらのエントリに。


 気になる点は2点。


 まずは今後、観音寺に追随する場が現れるかどうかという点。計画承認の要件はさきほどのエントリで紹介しましたPDF資料を見るに結構低く、観音寺も比較的あっさりと承認されたところを見ると、赤字が続いている場は我先にと収支改善計画を提出するような気がします。それが観音寺のように開催大幅削減を中心とするものかはともかく。様々な趣向を凝らした計画が出されて業界全体の意識改革に繋がればいいですけどそんなにうまくはいかないか。


 もう一点。今回の開催削減は改正自転車競技法に基づく正統な手続きを経たものですが、選手会や競技会はそれでも西宮甲子園門司のような訴訟を提起するのかどうか。この点、法の施行規則などに手当てがされているのかもしれませんけれども、一応注視しておきたいと思います。


 あとこれはGIさんの専門分野ですけど、総開催日数に対する記念開催の割合が倍近く高くなることで、観音寺の賞金基準がどーんと上がったりするかもしれませんね。選手の皆様は奮って観音寺に参加していただきたいと思います。