アイランドリーグと競輪は連携すればいいのに

 今朝、元プロ野球選手の競輪転向のニュースがありました。こういう他種目からの転向は競輪ファンの裾野拡大という意味で大歓迎なんですけど、もうひとつ、競技者側から見た意義があると思うんですよね。それは競輪学校の年齢制限撤廃によってよりはっきり性格づけられたことですけど、一言でいいますと、セーフティネットとしての競輪。

 スポーツで食って行きたいと考えるアスリートや学生さんは結構いると思うんですよね。各種スポーツのプロリーグが整備されつつあるとはいえ、そういったチームに定着できるのはごく少数です。競輪選手ならキャパシティが大きいのでそういった人たちを吸収するのにもってこいです。

 香川県に住んでいると全国でどれだけ話題にされているのか見えてきませんけど、四国アイランドリーグという野球の独立リーグがあります。来年からは九州の2チームを加えて「四国・九州アイランドリーグ2008」という名前になるみたいですけど。このリーグの大きな目的のひとつはプロ野球選手を輩出することです。それはリーグの経営スタイルからも明らかです。リーグからプロ選手が生まれれば契約金の一部をリーグに支払うことになっているのです。しかし、リーグ発足数年を経て、ドラフトに掛かった選手は片手で数えるほどもいません。その一方で、毎年シーズンが終了すると、ひっそりとリーグを去る選手もまた多くいます。新たな若手が入る以上それは当然なのですが、プロ選手と違って、高額な契約金や年棒を得て野球をしていたわけではないわけで、これからどうするんだろうとなんだか心配になってしまいます。余談ですけど、アイランドリーグの選手がシーズンオフになにをやってるかと、住み込みで農家の手伝いしたりしています。大根を抜いたりレタスの収穫したりしてるんですよ。

 そんなアイランドリーグの選手たちも、スポーツ…ここでは野球ですけど、で食っていく夢を追っているわけです。でもそれを野球で実現できるのは先述の通りごく少数。それでもスポーツで飯を食っていきたければやはり競輪をお勧めしたいです。四国は選手層も薄く競艇に圧されがちの地ですから、アイランドリーグから選手を吸収し、その中からS級上位に上がる選手が出れば盛り上がりも期待できます。

 ここはなんらかの形で業務提携したらどうでしょうね。競輪場はアイランドリーグのスポンサーとなり、アイランドリーグの試合等での競輪の宣伝を行うとともに*1、選手同士の交流も進めます。競輪場の道場や稼ぎのいい選手の家にはよいマシントレーニングの設備が揃っていることが多いですから、アイランドリーグの選手はそれを利用すると便利ですし、競輪のトップ選手からプロとしての心構えを聞くのもよいでしょう*2。そういった交流の中から競輪へ転向したい者が出れば選手会は指導者を斡旋するなりしてサポートしましょう。

 同じ地域スポーツとして相乗効果を生むような連携ができれば地域文化の振興にも繋がりましょう。四国から新しいスポーツのあり方が発信されれば、四国パトリオットとして大変喜ばしいことです。

*1:逆でも可

*2:人選は慎重に!