ミナミの場外車券場訴訟 住民は「原告適格」

大阪・ミナミにオープンした競輪の場外車券場「サテライト大阪」をめぐり、開設により生活環境が悪化するなどとして、地元住民22人が国に設置許可処分の取り消しを求めた訴訟の控訴審判決が6日、大阪高裁であり、大和陽一郎裁判長は、住民の原告適格を否定して訴えを却下した1審・大阪地裁判決を取り消し、審理を地裁に差し戻した。

 類似の訴訟では、サテライト日田の設置許可に関して日田市が処分の取り消しを求めた訴訟がありました。その事件では地裁判決で日田市の原告適格が否定された後、控訴審審理中に別府市がサテライト計画を断念したことから訴えが取り下げられています(参照)。今回の判決はサテライト日田訴訟に比べてかなり住民寄りの判断になりましたね。

 これで実体審理に移るのでしょうが、住民の訴えが認められれば(事情判決になるかもしれませんけどその場合も)、サテライト大阪だけの問題ではなく、競輪、ひいては公営ばくちの場外拡大政策に大きな影響を与えそうです。経済産業省が負ける場合は最高裁まで行くでしょうから、まだまだ先の話でしょうけどね。