矢板の車券場 県が開発許可

矢板市に計画されている競輪の場外車券場について、県が都市計画法に基づく開発行為を許可したことがわかった。県は2006年と昨年9月の2度、不許可にしたが、県開発審査会が昨年11月、「まちづくりにふさわしくない施設であることは理由にできない」と、県の不許可を取り消す裁決を下し、県の対応が注目されていた。

 場外車券場が計画されているのは、同市片岡の矢板南工業団地の南側山林約9900平方メートル。同市の開発業者「ジーエス」(関根弘明社長)が開発許可申請を提出していた。

 開発許可を受けて同社は、今月中旬にも山林の伐採や土地造成に着手し、年内にも場外車券場「サテライト矢板」のオープンにこぎ着けたいとしている。1日500〜600人の入場で、年間約20億円の売り上げを見込んでいる。建物は鉄筋コンクリート2階建て約2000平方メートルで、観覧室、レストランのほか、地元住民向けにコミュニティーセンターも設けるという。


 このサテライトの計画が持ち上がったのは05年ですが、同じ業者は02年にも同市にサテライトを計画し、一旦断念しています(参照)。10年近くも、裁判闘争なども込みでサテライト計画を推進してきたわけですが、この競輪不況時代にそんなにおいしい話なんでしょうか。よっぽど社長さんが競輪好きなんでしょうか。ともかく法的な障壁で残るは町内会の同意だけになりました。


 このサテライト計画に関する過去記事一覧
http://d.hatena.ne.jp/zevon/archive?word=%CC%F0%C8%C4

3/3追記

 地元自治会の反応が下野新聞に出てました。

地元・片岡地区行政区長会の江部和栄会長は「地元全体の関心は薄く、できてもできなくてもどちらでもよい。ただ経済的に閉塞感もあり、できれば多少活況感も出てくるのでは、と期待する向きもある」と話している。

 一方、当初から反対運動を展開してきたコリーナ矢板行政区の高瀬祐三区長は、「住民としてはこの自然環境を壊されたくない。教育上の問題もあり、反対の気持ちは変わらない」。しかし「今後、私たちに具体的に何ができるのか、見つからない」と苦しい胸の内を明かした。
矢板の場外車券場、県が申請許可

 地元全体の関心が薄いのなら出来ちゃいそうな感じもしますね。反対派も手詰まりのようで。