すれちがい

8R、強豪小嶋敬二を非情の二段捲りで沈めた渡部哲男。後は義理を返すべき佐々木則幸が勝ち上がるのを待つだけだった。しかし佐々木は先輩西村を競らせないようにと気を使った走りで、結果、仇敵岡部の捲りに屈してしまう。岡部のラインは本来味方のはずの守谷陽介が固めていた・・・。


ごく少数の競輪客だけで独占しておくには惜しい、よくできたええドラマや。もっと多くの人に見ていただきたいものです。・・・で、肝心の広告塔の出番はあれで終わり?


決勝戦
岡部芳幸−守谷陽介/稲垣裕之−紫原政文/武田豊樹十文字貴信/渡部哲男−小倉竜二−林明宏
の四分戦。


岡部は位置に拘らず捲り一発。
稲垣は昨年暮れくらいから記念を獲りたい獲りたいと言っている。後ろは縁もゆかりもないのでよほど緩まない限りは捲り。
武田も同様の仕掛けか。形の上では兄弟子の十文字を背負っているけど、それで仕掛けが早くなるようなタマではない。稲垣と武田はYGPや奈良記念の因縁があるけど、両者とも二車ラインゆえやり合うことはない。
それがなくても逃げイチだけど、渡部は、松山記念でスルーしてもらった小倉にも義理がある。


渡部が先行し、残り3ラインで一番位置に拘りそうな稲垣が4番手。武田ラインと岡部ラインの前後は微妙。どちらが6番手でも、8番手に恐いのがいる以上仕掛けづらい。仕掛けづらいのは稲垣も同様で、早くても3角仕掛け。
稲垣が捲ってきたら、小倉はブロックする。昨年末の伊東記念で稲垣には恩があるけど、今日も友定をガツンと止めたように、その場その場でやるべき仕事をしっかりやるのが小倉。稲垣もそれはよく分かっているから、後方ラインを牽制する意味でも中バンクを捲るかも。


小倉と稲垣がどう絡むかで場合分け。
(1)小倉が稲垣を止めた場合。後方ラインの捲り追込みが決まる・・・のには目をつぶって、小倉がそのまま抜け出すか稲垣後位の紫原。
小倉-林 紫原-小倉 紫原=岡部 紫原=武田


(2)稲垣が小倉に止められないように捲った場合
稲垣-紫原 稲垣-小倉