10年前

STUDIO VOICE (スタジオ・ボイス) 2005年 05月号
ほぼ10年ぶりにスタジオ・ボイス誌を買いました(おされ人の皆さんすいません。競輪客の分際で)。いや、最初は立ち読みのつもりで気合い入れて*1本屋さんに行ったのですが、お目当ての日本ジャズ特集の冒頭にコンポステラ・・・というか篠田昌己とその仲間達の見たことがない素晴らしい写真が大きく使われていて、それにやられてついつい買ってしまいました。


特集は無理に「ポスト」とか「ジャズ」とか言わなくてもいいようなものでしたが、長年に渡って貧乏臭さ/暗さと表裏一体であった日本のフリーミュージックをおされ雑誌が採り上げるにあたって、このようなタームで飾らなければならなかったというところでしょうか。貧乏臭さ/暗さといえば忘れてはならないのが競輪ですが、万が一競輪を特集することがあれば、「サイクルレースのエキゾチズム」という表題はどうでしょう?
分量は物足りなかったものの、特集の内容は面白かったです。日本のフリージャズのディスクガイドなんて今までになかったものですし。この特集でこういう音楽に興味を持った人に、この本は必読です。↓↓

日本フリージャズ史

日本フリージャズ史


さて、こういう特集にはお約束の人脈図がやっぱりありました。先日、知り合いに10年くらい前のフールズメイト誌の「東京アンダーグラウンド特集」を見せてもらう機会があったのですが、そこに載っていた人脈図とあんまりかわりません。大友良英菊地成孔渋さ知らズも当時からすでにシーン(?)の中心で活躍していました。そういえばこの頃のジャズライフ誌も、カラーページはTスクエアだとかカシオペアですが、後ろのほうのモノクロページではティポグラフィカ林栄一渋谷毅などを積極的に採り上げていた記憶があります。


競輪も、10年前から上位陣があんまり変わっていませんし、中野浩一、滝沢正光、神山雄一郎吉岡稔真以降、特筆すべきニューヒーローも現れません。武田豊樹のレースは車券がよく売れますが、競輪界全体を盛り上げるまでには至りません。ニューヒーローの登場よりも、選手一人一人が継続してよいパフォーマンスを見せてゆくことが大事なのではないでしょうか。いつか日本のフリージャズのように日の目を見ることがあるかもしれません。さしあたって、今日の西武園であほな位置取りに拘ったあげくになんにも出来ずに負けた山田裕仁は金返してください。

*1:スタジオ・ボイスは字が小さいので立ち読みたいへん