無観客試合


 日本VS北朝鮮を、他事しながらぼんやりと眺めていました。サッカーには全然詳しくないので、若い人がフォーメーションがどうとか難しいこと言ってるのを聞くと感心します。「今の若い人が、難解な競輪に興味を示すはずがない」とよく言われますが、サッカー客は競輪客の素養があるのでは?余計なお世話か。わたしはといえば、終了間際の退場劇を観ながら、「アンディ・フグVSホイス・グレイシーやなー」とか言ってただけですが。


 以前『少林サッカー』を観に行った帰り道、当然のごとくわたしは『競輪サッカー』のシナリオを妄想していました。『少林サッカー』は落ち目の少林拳をサッカーで復興させるというお話でしたが、競輪も落ち目です。落ち目の競輪を救うため、個性的な競輪選手たちがサッカーを通じて競輪のスゴさをアッピ〜ルするのです。


 小嶋敬二のようなふともも極太選手が、相手のディフェンダーを弾き飛ばしながらドリブルで突進します。小橋正義のようなマーク屋は、相手のフォワードから離れずにぴったりとマークします。そして、児玉広志みたいなのが相手のタックルに派手にすっ転んでペナルティキックをゲットしまくります。


 クライマックスシーンも考えました。何度も派手に転びすぎてピッチに立てなくなった児玉みたいなのの代わりに、小柄な女の子が登場します。1-1で迎えたロスタイム、彼女のコーナーキックは真っ直ぐに手前のゴールポストを通り過ぎ、ゴール前中央にいる選手へ合わせたボールかと皆が思った瞬間、急旋回してゴールポストを巻き込むようにネットに突き刺さり、チームは劇的に勝利しました。そうです、彼女は競艇の女子選手だったのです・・・オリジナルを観てない人にはどうでもいい話ですねすいません。


 今日の試合は無観客試合でした。観る前は新鮮でいいかもと思っていましたが、実際観てみるとガラガラのスタンドにものすごく既視感があるのはなぜ?