鬼筆


 電投情報誌「ウィニングラン」に掲載されている連載コラム「鬼脚マーク屋のつぶやき」が今月号で最終回。井上の最後の挨拶がなかなか味わい深いです。

さて、今回で18回目を迎えました『鬼脚マーク屋のつぶやき』もこれで最終回とさせて頂きます。このコーナーでファン、関係者の方々にご迷惑をお掛けした点もあるかと思いますが、鬼脚に免じてお許しください。それでは、また競輪場でお会いしましょう。


 「俺鬼脚だから迷惑かけても許してね」ということみたいです。慣用句の誤用だとか野暮なことを言ってはいけません。井上茂徳は何をやっても許されるのです。実際許せてしまえそうなのが恐いです。


 東王座戦も明日が決勝戦。わたしゃ口座崩壊してて買えませんが、伊東温泉競輪は東日本屈指の経営難に苦しんでいる場ですので、なんとか成功してもらいたいものです。今のところ売上げは前年の取手を上回っているようで。


 経営難に苦しむ伊東温泉はその草創期にもある事件に見舞われてます。作家の坂口安吾が判定写真の不正があったとして伊東温泉競輪を地検に告発したのです。でもこれ、罪名なんなんでしょうね。詐欺でもないし、虚偽公文書作成罪かな。坂口安吾は伊東に住んでいた短い間、競輪にどっぷり嵌っていたようですが、嵌り過ぎてえらいことになっていたようです。で、この告発の不受理が決まった後すぐに、伊東を去ることになります。


 ちなみに安吾が初めて競輪に行ったときの模様を綴った文章は青空文庫で公開されていまして、web上で読むことができます。↓


安吾巷談 04 今日われ競輪す


 これまた味わい深し。