宮脇書店総本店の屋上には懐かしい世界が


 高松競輪場から徒歩15分の好立地と国内最大級の売り場面積を誇り、なぜか観覧車まである書店、宮脇書店総本店に行って参りました。


 ここが以前どんな様子だったかはこちらのエントリを参照して頂きたいと思います。結構関心を集めているのか、10日のオープン前後からこのエントリが検索にひっかかることも多いです。「本屋のほんね」さんにある力の入った紹介記事も是非(参照)。


 今までは基本的には展示場だったので入り口で靴を脱いで上がっていたのですが、「普通の」本屋になったということで土足でOKです(あたりまえ)。今までスリッパに履き替えてたところなので一歩目は緊張しましたけどね。入ってすぐ右手には飲料の自販機を備えた休憩コーナー。そしてそのすぐ奥の今まで新刊書籍を並べていたスペースがコミック&ライトノベルの独立コーナーになっています。今まではマンガもラノベもない本屋だったのでこれだけでも大変化。

 
 とはいえ売り場全体を見渡せば、今まで出版社別に並んでいたのがジャンル別に変わったくらいで内装にはたいした変化なく、展示場ならではの壁際の出版社別ブースも残っているのでなんだか拍子抜けではありました。しかし、今まで高松競輪バックスタンド並みだった客数がホームスタンド並みに激増しており、それが雰囲気を大変化させています。親子連れも多く、宮脇書店の目論見はある程度は成功しているようです。


 2階の専門書コーナーに上がって見ると階段付近の神社*1は健在。専門書コーナーだけあって人もまばらになり、ここは従来からの雰囲気が色濃く残っています。


 さらに、いままでまず平日に人がいることが稀だった3階に上がってみると…うどん屋ができています。本のテーマパークにしたかったそうですから、そうなると食べるところは必要ですよね。そして香川県であればそれは論理必然的にうどん屋になります。うどんのイートインではありません。れっきとしたうどん屋が入っているのです。香川県ですから、はい。3階は従来からあった郷土本コーナーに、児童書コーナーやゲーセンにある子供向けマシンが併設される形。屋上遊園地へのプレリュードでしょうか。しかし2階専門書コーナーとのギャップには笑うしかありません。


 そして今回新たに設けられた屋上スペースです。そこにはそれを狙ったのかどうかは定かではありませんが、昔なつかしのデパートの屋上の風景が広がっていました。ひとつひとつがちゃちいコーヒーカップなどの乗り物類が狭いスペースにひしめき合い、焼きそばやフランクフルトを売る出店もあります。ちっちゃなころに両親に連れて行ってもらった高松三越の屋上を思い出してちょっとしんみりしましたよ。そして目玉の観覧車…乗車率は2割というところでしょうか。うーむ、宮脇書店の目論見は成功しているのでしょうか。しかし、2〜3年風雨にさらされて遊具がいい塩梅に錆びついてくればなんとなくオサレレトロな雰囲気になりそうです。


 というわけでおっさんはひとりで観覧車に乗る勇気もなく、高松競輪場に向かってそそくさと「本のテーマパーク」を後にしました。早く紀伊国屋来ないかな。


 

*1:本屋の中に神社があるのです