JTの分煙空間コンペでいわき平競輪場が最優秀賞を受賞

作品例部門の最優秀賞「いわき平競輪場」は、競輪場での喫煙者と非喫煙者の一体感が評価された。

 「喫煙者と非喫煙者の一体感」というのはなんでしょうか。喫煙者の疎外感がないということでしょうか。JTのコンペですし。ともかく、平競輪場がほめられてよかったですね。


 個人的体験で言いますと、分煙されている競輪場に出かけたのは先日の高知競輪場が初めてでした。ホームの高松も観音寺も施設内原則喫煙可ですから。でも高知では運用面において分煙は徹底されていませんでしたね。スタンド施設内部では分煙が守られていましたが、スタンド客席後方のオープンなスペースでは禁煙の看板があるものの皆さんプカプカやってました。吸殻もいっぱい落ちていて、係員とか警備員も黙認状態でしたね。禁煙ファシズム志向がまだあまり進行していない田舎で、しかも外気から遮断された建物内部でもないのに喫煙者に禁煙を強いるのは現実との齟齬があるのかもしれません。競輪場ですしね。あ、それは競輪客のモラルが低いという意味じゃなくて、喫煙競輪客にとって、競輪予想という、極度の緊張を強いられる知的作業中に煙草が欲しくなるのは必然という意味ですよいやまじで。実際わたしがそうですし。いやわたしのモラルが低くないとは言いませんが。


 喫煙者からすると、たいてい隅っこの方にある喫煙所に行くのはめんどくさいし、かといって禁煙スペースで煙草を吸うとやっぱり後ろめたい。初めて競輪場を訪れた非喫煙客なんかが近くに居ると確実に引くでしょうしね。世間の公的空間が単純な分煙を通り越して全面禁煙に近い方向に進みつつある今、いくら知的サロンとはいえ競輪場だけ煙草吸い放題というわけにはいかないんでしょうね。個人的には寂しい気もしますけど。


 いわき平の施設がどうなっているのか詳しくは知りませんが、現状、ばくち打ちに喫煙者が比較的多く、かといって嫌煙者の増加も無視できないわけですから、非喫煙者も喫煙者も不快感や窮屈さを感じずに共存できるようになっているなら、他場も見習って欲しいと思います。