【話題の本】『あねチャリ』川西蘭著

 女性競輪選手を描いた小説は日本初という。一見、無謀なテーマ設定と思うかもしれないが、奇(く)しくも昨年、JKA(旧日本自転車振興会)が、来年度にも「女子競輪」を開催すると発表した。著者がこの事実を知ったのは執筆後で、いつの世も創作は時代を先取りしている。

 この本、以前小嶋敬二選手の日記で紹介されたり、ガールズケイリンで行われている投票ゲームの賞品になったりしてますよね。本屋で一度手に取ったことはあるのですが、文庫だったら買うのになあという感じでした。薄いですしね。

 ロードレースを舞台にした小説は最近多いですが(こんなのとか)、トラック競技は皆無。競輪でも真保裕一の『トライアル』の中の一編くらいしか思いつかないのですが、そんな中、女子トラック選手を主人公にした小説が出ました。話題の本に採り上げられているということは結構売れているのでしょうか。読まれた方は感想を教えてください。競輪選手に触発されて競技者を目指すストーリーだそうなので競輪の描写もあるのかな。

 出版不況ですが、そこそこ元気なライトノベルのレーベルで競輪を題材にしたシリーズなんか出たらいい啓発になるんじゃないでしょうか。そういえば高千穂遥さんが競輪を取材しているという話が加藤慎平のブログにありましたね(参照)。これに期待してみましょうか。

 

あねチャリ

あねチャリ