小松島市、赤字続きの競輪事業どうする

 市競輪局によると、出場選手のレベルを示すグレードの低いF1、F2というクラスの開催を場内で開くと、1日当たり1300万円程度の赤字に陥るという。選手への賞金や人件費などの固定費が、売上金を上回ってしまうからだ。

 だが、同局によると、競輪場にかかわる市職員や従事員は約120人、出入り業者は約50社に上る。同局担当者は「市内にこれに代わる産業はない」と事業を続ける理由を語る。

 市議会では、レースの開催をやめて、場外車券売り場の機能だけにすべきだといった議論もあった。レース場の敷地も市の土地で、別の用途に使えるという。

 しかし、開催をやめたり減らしたりするには、国の同意が必要。地元に約80人いる選手の反発もある。

 市は国にかけ合い、今年度は赤字を生むレースの開催を、これまでの58日から37日に減らす。女性や若者ら新たなファン獲得や人件費削減など経営改善も進めることで、存続を目指す。

 小松島も観音寺方式を導入とのことです。以前小松島市が委託して試算したところによりますと開催日数を20日以下にしないと黒字に転化しないという話でしたが(参照)、結局は観音寺と同じ程度になりました。さすがに20日間の開催は関係団体との調整がつかなかったのでしょう。

 記事にもありますが、観音寺方式を導入している観音寺、弥彦、小松島といった規模の小さい自治体では依然として公営競技が産業として、雇用の受け皿として大きな地位を占めます。止められないんです。事実、平成に入ってから廃止された競輪場の施行者は北九州市兵庫県市町競輪事業組合、神奈川県競輪組合、大津市と比較的規模の大きなところばかりです。
 
 役所は競輪場の数を減らすようにリードしたがっているように見えますが、その辺りの小さな自治体の事情も汲んで欲しいと思います。