競輪関連4団体、コスト削減へ統合 経産省が報告書

 その報告書はこちら(参照)。リンク先にある報告書はちょっと長めのPDFファイルですが、ぜひ皆さん読んでみてください。競輪の未来について大事なことがたくさん書いてあります。競輪事業のあり方検討小委員会を毎回傍聴し、tsudaって下さった@noptariさんのまとめも合わせてどうぞ(参照)。

 記事にあります4団体統合の話以外では、報告書にはさらに選手会や選手共済会も統合を検討すべきとありますね。今回統合が見送りの形になったのはさしあたってのコスト減を優先させたからでしょうか。また、事実上全輪協と労使関係にあった選手会の反発はありそうです。

 交付金については報告書の最後に3案が示されています。さしあたっては以前から申し上げておりました特例法期限切れによる「マヤ暦より恐い競輪の2012年問題」は回避されそうですね。どの案がよいかというのはちょっと判断しずらいです。施行者にファンサービスや施設改善のインセンティブを与える還付金制度をわたしはある程度評価していたのですが、全輪協とJKAが統合されることによってそういったファンサービスに対するマネジメントも向上するでしょうから、還付金制度はお役御免ということでしょうか。

 そのマネジメントの面では、報告書に今後の経済産業省の競輪運営に対する関与を否定する文言がチラホラ見かけられます。重勝式導入や「ご意見くださいキャンペーン」に経産省が積極的に関わっていたようですが、マネジメントを新組織に一任するという宣言でしょうか。それだけに新組織には強いリーダーシップと意思疎通が求められます。コスト削減は延命措置にしかなりません。積極的な成果が出る施策を実行できる組織づくりを今から進めていって欲しいと思います。

 また、これだけ競輪の組織体系やお金の流れが根本的に変わるのですから、京都府は向日町競輪場の存廃問題についてゼロベースで再検討するべきでしょう。