競輪カラーは世界の共通言語

 わたしはもう何年も前から外国人への競輪の啓蒙を唱えておりますし、最近の競輪関係の委員会議事録を読みますとようやく外国人観光客を呼びこもうという動きがあるようです。しかしどんがらがっしゃん。3.11大地震による原発事故、そしてそれに伴う風評被害によって、外国人観光客の誘致はしばらく期待薄になってしまいました。

 これには正直申し上げましてがっくりしました。わたしが外国人観光客の誘致を推すのはなぜかと申しますと、以前も申し上げましたが、売上げ面での貢献を求めているのではなく、外国人観光客が訪れる観光地というイメージを一般日本人に与え、競輪場のイメージアップを図る点にあります。残念ながらその策はしばらく使えなくなってしまいました。

 しかし外国人が来なくても、競輪のミームは世界中を飛び回ります。英語でYoutubeに競輪動画をアップすれば外国人の皆さんのアツいコメントが届きますし、競輪を愛するベルリンのサイクルカルチャーカフェ「けいりんベルリン」はこちらのショップのコメントによりますと「ヨーロッパで今、最も注目のサイクルカルチャーショップ」だそうなんですよ(参照)。それに日本ではあまりいい顔をされないピストバイクのムーブメントの中でも、海外では競輪に対するリスペクトがはっきりと向けられています。以前にも競輪を大きく採りあげてピストバイクの歴史を綴る洋書を紹介しました(参照)。

 そんな中、アメリカの人気ストリートシューズブランドDVSから、なんと競輪の車番カラーのシューズが今年になってリリースされました。色だけではなく、競輪の車番番号のフォントそのままの番号までデザインされています。これはすごいことですよ。

[ディーブイエス] CONVICT KEIRIN

[ディーブイエス] CONVICT KEIRIN

 写真は1番車ですが、アマゾンのリンク先には9色全部揃ってます。同様のデザインのTシャツもあるようです(参照)。

 また、先述の「けいりんベルリン」も競輪カラーのペダルストラップを出しています(参照)。

 こういった海外ブランドの競輪に対する憧憬と呼んでも過言ではない態度はもっと日本人に知られてしかるべきです。海外からの評判を気にするこの国における競輪のイメージアップにも繋がりましょう。

 しかし、これだけ海外のストリートカルチャーが競輪をリスペクトし、また、競輪のイメージに商品価値を見出しているにも関わらず、競輪のお膝元、この日本のストリートアパレル業界はなにをやっているのでしょうか。まだ誰もやってないんですから早いもの勝ちですよ!今すぐやりましょう。ユニクロ辺りにコラボTシャツ大量に売られてから悔しがっても遅いのですよ。