元カープの競輪選手・石本引退

石本自身は故障もあって、1軍出場がないまま2年で退団。その後、カープのトレーナーから「体を持て余すのはもったいない」という助言があり、87年に競輪選手に転向した。プロ野球から競輪に転身した選手は初めてで、当時は話題を呼んだ。

 石本の後、プロ野球選手からの転身が増え、現在では元カープの塚本善之(石本の弟子)、兵動秀治、元ヤクルトの松谷秀幸らが活躍している。「道筋が作れたし、少しは貢献できたかな。今後も増えればうれしいですね」と、晴れやかな笑みを浮かべた。

 プロ野球、いや他のプロスポーツからの競輪転身の草分け、石本龍臣(岡山60期)が引退しました。引退レースの結果はこちら(参照)。映像を観ますと、最終直線大外からチャレンジ65点の選手とは思えない迫力のある追い込みを見せていますね。

 先月の期末にはビッグネームを含め引退が相次ぎましたが、期始めの引退は珍しいですね。点数的には長くなかったのでしょうが。

 記事にもありますように、最近はプロ野球や格闘技などのプロスポーツからの競輪転身が増えてきました。競輪とそれらプロスポーツの両方のファンからは、こういった現象を悲しく思う意見もよく聞きます。ですが、わたしは、プロスポーツ選手のセーフティネットとして競輪が機能すればいいと考えています。理由はこの底なしの不況です。石本が87年というバブル期に競輪選手に転向したのはそりゃ珍しいでしょう。景気が良くて職なんていくらでもあったからです。今転向組が多いのはやはり不況で職がないからです*1。そういった時にアスリートとしての寿命を伸ばしてくれる競輪は貴重な社会的セーフティネットと考えます。そのセーフティネットもだいぶほころんできてますので、できることなら他のスポーツのファンにも競輪に興味を持ってもらって、セーフティネットの維持にご協力いただきたいものですが。

*1:もちろん年齢制限の撤廃も忘れてはいけませんが