ワッショイワッショイって言ってみろ

エンケン%友川

遠藤賢司友川かずきのライヴ映像をカップリングした伝説のフォークライブシリーズVol.2が届いたので、即観る。メニューからエンケン編のタイトルに進んだところで画面が止まり、テレビのスピーカーからはメルツバウ*1のような轟音が・・・。慌ててスイッチを消したがDVDには問題がなく、後でテレビのコンセントを見ると、片方の先端が焼けて溶けていた。名前だけでテレビを破壊してしまうとは、さすがエンケンさん。幾つになっても甘かあねェ!ってことですね、と落ち込む自分を変に慰めてみる。
この「伝説のフォークライヴ」シリーズは他に「高田渡&三上寛」「友部正人&なぎら健壱」と出ているけど、エンケン&友川かずきというカップリングは私にとって大いにツボ。友川かずきは競輪ファンには酔っ払いのわけの分からん予想者としてお馴染みだろうけれども、日本ロック史的に友川かずきは、70年代後半のパンクの輸入以前から表現がパンクだったという意味で頭脳警察と並んで「日本のオリジナルパンクス」などと呼ばれることもある。エンケンさんは35年前のデビュー時から今に至るまで存在自体がパンクである。
友川かずきは近年競輪を題材にした歌をいくつも作っているけど、エンケンの、名曲「不滅の男」に始まり、「輪島の瞳」「俺は勝つ」「ラーメンライスで乾杯」「夢よ叫べ」「男のブルース」「史上最長寿のロックンローラー」などに続く「勝ち負け系」*2の曲はまさに競輪の世界である。そこに表現されているのは、決してデオドラントされない過剰なまでの人情と根性だからだ。滝沢先生の生き様は「史上最長寿のロックンローラー」のようだ。ここ1年くらいの、伏見俊昭と対戦するときの村上義弘を観ていると私はいつも「俺は勝つ」を思い出す(ということは伏見が早川義夫か・・・おかしいな)。捲られても捲られても先行し続けて先行日本一に登りつめた村上はまさに「不滅の男」でもある。

  • 追記

古いテレビに無理矢理DVDプレイヤーを繋げて観ることができた。内容は良かったけど、エンケンがメインで友川は110分中二十数分だけ。私は両方好きだからいいんだけど、ジャケットなりに収録時間を明記してもらいたかったところ。

*1:日本がほんまに世界に誇るノイズユニット

*2:たった今私が命名